わたしの旅スタンプの思い出

今週のお題「2014年、夏の予定」

 食卓を囲んで夏の旅行の話になった時、つい自分の中学生の頃を思い出した。あの頃、駅には「わたしの旅スタンプ」が置かれていて、わざわざ途中下車してスタンプを集めていたものだ。今の子供は電車にも興味がないし、ましてやスタンプなんて見向きもしない。

 そういえば、あの頃のスタンプ帳はどこに行ったのかな? 押し入れのスミから出てくれば、子供達に「自分はあそこに行った」と話ができるのに。「それってどこなの?」と、興味を示してくれたら言う事はない。

 最近はスタンプを集めることも無くなった。その代わりに楽しんでいたのが、はてなココだった。旅先でケータイをポチっと押せば、その場所に足跡を残すことができた。いろいろなラリーもあって、オリエンテーリング的な楽しみも嬉しかった。

 その、はてなココが終了したのが三日前。まだ実感はないが、そのうちじわじわと喪失感が訪れるに違いない。

 わたしの旅スタンプは、三十年経った今でも駅に置いてあったりする。子供と一緒に旅行した時は、「昔、自分もここでスタンプしたんだ」と語ることができる。はてなココもそういう存在になるかと期待していたのに、そうではなかった。ただそれだけのこと――と納得できる日は、いったい何年後になるだろうか・・・